食う寝る所に住む所
2匹がテレビボードの下から出てきたのは、保護主のIさんがお帰りになってしばらくしてからのことでした。
とても臆病なエレンに比べ、ミカサはあまり物怖じすることがないとIさんはおっしゃっていました。
この時もミカサが主導です。
2匹は壁沿いをのそのそ歩き、今度はソファーの下に身を隠しました。
猫たちが落ち着けるまでそっとしておこうと思った私は、静かに夕飯の準備に取り掛かりました。
ふと顔を上げると、2匹がこちらを見ているではありませんか。
私がそっと近づくと、エレンはまたソファーの下に隠れてしまいましたが、ミカサはか細く鳴きながら私に甘えるような仕草を見せ、頭を撫でさせてくれました。
その姿が何とも愛しくて、思わず涙が出てしまいました(笑)
この日から約2日間は主にソファーの下とヘリの部分が彼らの本拠地になりました。
ソファーの下は毛足の長いラグが敷いてありますから、テレビボードの下より心地よかったのでしょう。
徐々に人に近い所で眠るようになった2匹。
寝起きは甘えた声で鳴くようになりました。