他ならぬものへ
エレンとミカサを里子にもらうことに際して、少しだけ思い悩んだことがありました。
2匹は里親募集サイトに掲載されてすぐ、いくつかの里親希望者が現れたそうです。
そのことを保護主のIさんからお聞きした時、彼らの里親は私たち夫婦でなくても良かったのではないかと思いました。
というのも、私自身が元来「貰い手がなく、辛い思いをしてしまう子を少しでも減らしたい」という思いから里親になることを希望しており、それならば貰い手の無さそうな子をよく吟味すべきだったのかもしれないと考えたのです。
2匹の里親に立候補したのは、募集地域が私たちの居住区であり、なおかつ「2匹一緒に」というIさんの条件と多頭飼いを希望していた私の考えがマッチしていたという単純な理由からでした。
家に来てくれるならどんな猫だっていい。
必要なだけのお金と手間と、惜しみない愛情を以って迎え入れたい。
綺麗事でも何でもなく、一介の猫好きとして、そんな風に考えていました。
Iさんには失礼を承知でこの時の私の気持ちをお話ししました。
Iさんは私の話に深く頷いた後、「でも、この子たちとの出会いも一つの御縁だから」とおっしゃいました。
2匹が我が家に来てから約一月半。
今や彼らはかけがえのない家族です。
仮に2匹を絶対に幸せにしてくれる里親さんが現れたとしても、この子たちを手放すことはできません。
里親としての心は、すでに後戻りのできない気持ちになってしまいました。
エレンとミカサが家に来てくれてよかった。
パパとママに会いに来てくれて本当に嬉しかった。
2匹が生まれてきてくれたこと、そして、Iさんがこの御縁を結んでくださったことに深く感謝します。
安堵したように眠る姿を知ってしまった今、もう二度と寂しい思いはさせたくないのです。
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